不同意性交等事件は、逮捕勾留の可能性の非常に高い事案です。
性犯罪に対する社会の厳しい目が向けられていることや、被害感情が峻烈であるケースが多いこと、捜査機関においても捜査手法がある程度確立していることもあり、起訴される可能性は高い種類の事件です。
法定刑も重く5年以上の有期拘禁刑と定められていますが、被害者にケガをさせてしまった場合には、さらに重い罪となり無期または6年以上の拘禁刑となります。
不同意性交等事件の加害者になってしまった場合には迅速な対処が必要です。
まずは弁護士にご相談ください。
実際に行為に及んでしまった場合、加害者としては、逮捕勾留を回避し、不起訴を目指すこと、起訴されたとしても執行猶予を目指すことを目標とすることになります。
もっとも、加害者側としてできることは限られています。
できることの主たるものは、被害者との示談交渉になります。
事件の性質上、加害者本人あるいは加害者関係者による示談交渉は実施困難であるため、弁護士をつけて交渉をすることが一般的です。
事案の内容や当事者の属性等にもよるため一概には言えませんが、当事務所における取扱実績からいたしますと、概ね、不同意性交の場合100万円~250万円、不同意わいせつの場合は50万円~150万円で示談成立となるケースが多いと言えます。
加害者としては逮捕勾留により失職の可能性もあり、懲戒免職処分となった場合には退職金が出ないこともあるため、失職した場合のリスクやその際の損失も考慮しながらどこまで譲歩できるのか考える必要があります。
程度にもよりますが、リスクを回避して受け入れるのか、あるいは毅然とした対応を取るのかは悩みどころになるかと思います。
受け入れずに示談が成立できない場合もありますが、その場合には示談の交渉経緯や提示した示談案の内容を捜査機関に報告することで、後の起訴不起訴の判断材料になったり、裁判における情状面での考慮要素になります。
示談内容について合意の見込みとなりましたら、被害者との間で示談書を取り交わします。
示談金については、被害者に対し支払いが確実であることを示すためにも、事前に弁護士において預り金として預かることが一般的です。
示談書の取り交わしが完了次第、弁護士から相手方の口座に振り込みます。
・職場の忘年会で酔いつぶれた同僚女性と関係を持ってしまったところ、不同意性交だと言われて慰謝料を請求されている。
・以前関係を持った女性から、同意したつもりだったが同意は無かったと言われ、警察の事情聴取を受けることになった。
・風俗店を利用したところ、風俗嬢から同意無く本番行為をされたと言われて被害届を出された。
・飲み屋の女性とアフターでホテルに言ったところ、後から不同意だったと言われて被害届を出すと言われている。
・飲み会の帰りに同僚と良い雰囲気になり抱き合うなどしたところトラブルになった。
弁護士費用は、着手金、報酬金、日当が発生します。
不同意性交および不同意わいせつの着手金は、事実関係に争いがない場合は金55万円、事実関係に争いがある場合は争点にもよりますが金88万円~となります。
報酬金は刑事・民事(示談金額等)の成果に応じます。
その他、別途実費を頂戴いたします。

Q:マッチングアプリで知り合った相手が独身だと言っていたので関係を持ったのですが、既婚者でした。うそをつかれなければ関係を持っていませんでした。不同意性交にあたりますか。
A:性交渉を持つこと自体に不同意であったとは言えませんので、刑事事件としての不同意性交事件としては取り扱われません(動機の錯誤)。
ただし、民事事件として貞操権侵害の不法行為に基づく損害賠償請求をすることは可能です。
Q:超富裕層でお金持ちだと聞いて関係を持ったのに、資産もなく債務整理中のただのアルバイト従業員でした。不同意性交にあたりますか。
A:上記と同じく、不同意性交事件としては扱われません。
(不同意わいせつ)
第百七十六条 次に掲げる行為又は事由その他これらに類する行為又は事由により、同意しない意思を形成し、表明し若しくは全うすることが困難な状態にさせ又はその状態にあることに乗じて、わいせつな行為をした者は、婚姻関係の有無にかかわらず、六月以上十年以下の拘禁刑に処する。
一 暴行若しくは脅迫を用いること又はそれらを受けたこと。
二 心身の障害を生じさせること又はそれがあること。
三 アルコール若しくは薬物を摂取させること又はそれらの影響があること。
四 睡眠その他の意識が明瞭でない状態にさせること又はその状態にあること。
五 同意しない意思を形成し、表明し又は全うするいとまがないこと。
六 予想と異なる事態に直面させて恐怖させ、若しくは驚愕がくさせること又はその事態に直面して恐怖し、若しくは驚愕していること。
七 虐待に起因する心理的反応を生じさせること又はそれがあること。
八 経済的又は社会的関係上の地位に基づく影響力によって受ける不利益を憂慮させること又はそれを憂慮していること。
2 行為がわいせつなものではないとの誤信をさせ、若しくは行為をする者について人違いをさせ、又はそれらの誤信若しくは人違いをしていることに乗じて、わいせつな行為をした者も、前項と同様とする。
3 十六歳未満の者に対し、わいせつな行為をした者(当該十六歳未満の者が十三歳以上である場合については、その者が生まれた日より五年以上前の日に生まれた者に限る。)も、第一項と同様とする。
(不同意性交等)
第百七十七条 前条第一項各号に掲げる行為又は事由その他これらに類する行為又は事由により、同意しない意思を形成し、表明し若しくは全うすることが困難な状態にさせ又はその状態にあることに乗じて、性交、肛こう門性交、口腔くう性交又は膣ちつ若しくは肛門に身体の一部(陰茎を除く。)若しくは物を挿入する行為であってわいせつなもの(以下この条及び第百七十九条第二項において「性交等」という。)をした者は、婚姻関係の有無にかかわらず、五年以上の有期拘禁刑に処する。
2 行為がわいせつなものではないとの誤信をさせ、若しくは行為をする者について人違いをさせ、又はそれらの誤信若しくは人違いをしていることに乗じて、性交等をした者も、前項と同様とする。
3 十六歳未満の者に対し、性交等をした者(当該十六歳未満の者が十三歳以上である場合については、その者が生まれた日より五年以上前の日に生まれた者に限る。)も、第一項と同様とする。
(不同意わいせつ等致死傷)
第百八十一条 第百七十六条若しくは第百七十九条第一項の罪又はこれらの罪の未遂罪を犯し、よって人を死傷させた者は、無期又は三年以上の拘禁刑に処する。
2 第百七十七条若しくは第百七十九条第二項の罪又はこれらの罪の未遂罪を犯し、よって人を死傷させた者は、無期又は六年以上の拘禁刑に処する。